1月 042016
 

あけましておめでとうございます。石ころです。本年も糸魚川ジオパークをよろしくお願いいたします。

さて、先月はお休みしてしまいましたが、今回紹介するジオサイトは、弁天岩ジオサイトです。

日本海に浮かぶ弁天岩を中心としたジオサイトで、

弁天岩1

かにや横丁で有名な道の駅「マリンドリーム能生」があります。

施設全景

9店舗のカニ販売店と鮮魚センターには、ジオの恵みである新鮮な魚介類が盛りだくさんです。特に特産のベニズワイガニを求めて多くのお客様が訪れます(ベニズワイガニは1月、2月は禁漁。一部店舗は営業していますが、県外産品となります)。

カニ屋横丁

カニ食べ放題イベントは特に大人気で、多くの方が参加します。

かに食べ放題

マリンドリーム能生の周辺には、弁天岩やとっと岩など海底火山の噴出物を見学できるスポットがたくさんあります。また、日本海に沈む美しい夕日を眺められるポイントとしても有名です。

とっとこ岩

弁天岩から歩いて5分ほどにある能生白山神社は、文化財の宝庫です。

H250815白山神社

はがせ船に代表される船絵馬のほか、神社本殿など国指定文化財もあり、その多くは境内にある宝物殿に収蔵、展示されています(見学は事前に連絡が必要です。詳しくはホームページをご覧ください)。

H250821白山神社宝物殿2

また、毎年4月24日に行われる春季大祭には多くの人が集まります。その日に奉納される舞楽は国指定文化財で、中でも最後の演目である「陵王の舞」は沈む夕日をバックに演じられ、祭りも最高潮に達します。

IMG_0583

また、1月14日夜には、白山神社拝殿に大小様々なロウソクが並べられる献灯祭も行われます。

DSC_0037

ジオの恵みと長い歴史を体感できるジオサイトです。


11月 052015
 

こんにちは。石ころです。今日の糸魚川ジオパークは晴天で雲一つありません。

さて、ジオサイト紹介第8弾は、青海川ヒスイ峡と橋立金山です。

まず、青海川ヒスイ峡ジオサイトですが、こちらは青海川の流れの中に巨大なヒスイ原石を見ることができます。

青海ヒスイ峡

青海川ヒスイ峡は1957(昭和32)年に国の天然記念物に指定されましたが、その後も盗掘が相次いだことから、保護のため原石の一部は翡翠ふるさと館(道の駅親不知ピアパーク内)と青海総合文化会館前に運ばれました。なお、文化財指定区域での岩石、動植物等の採取は一切禁止されています。

きらら前ヒスイ

標高1,222mの黒姫山は、約3億年前のサンゴ礁がもとになった石灰岩でできています。山頂からは市街地が一望できます。

黒姫山山頂からの眺め

次は橋立金山ジオサイトです。青海川の上流にあり、戦国時代に採掘が始まり、最盛期は明治時代でした。現在でも事務所の建物跡には石垣が残っています。

鉱山事務所跡の石垣

最盛期には1,000人が働き、学校や神社もあり、糸魚川で最初に電灯がともった場所と言われています。今はその面影はなく、金を取り出す時に使った石臼も苔むしています。なお、橋立金山ジオサイトは道がわかりづらい部分もあり、未舗装道路を歩くため、軽登山の装備が必要です。

鉱石をつぶした石臼

橋立金山と青海川ヒスイ峡ジオサイトは、雪が降ると行くことができなくなるので、雪解けから降雪までの限られた期間のみ訪れることができるジオサイトです。


10月 082015
 

こんにちは、石ころです。今日の糸魚川ジオパークは曇り空です。

さて、ジオサイト紹介第7弾は「海谷渓谷(うみだにけいこく)」です。
海川の上流にあるジオサイトで、『越後の上高地』と呼ばれる海谷高地へのトレッキングや駒ヶ岳の登山が楽しめます。

出発点となる三峡パークは、キャンプ場や展望台があります。
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ここでは毎年秋に「秋の海谷まつり」が開催され、キノコや野菜など地域特産物の販売も行われます。今年も10月18日に予定されています。詳しくはホームページをご覧ください。《秋の海谷まつりホームページ
海谷まつり

展望台からは、千丈ヶ岳の大岩壁を眺めることができ、これから10月下旬に向けて紅葉が見ごろになります。この岩壁には『ぜんまい地蔵』と呼ばれる突起があります。お越しになられた際はぜひ探してみてください。
海谷紅葉

三峡パークから約2時間登山道を歩くと、海谷高地という広い河原に着きます。16世紀の地すべりによりせき止められた川が埋め立てられてできました。
※海谷高地への道幅は狭く、川を渡ったり岩の上を歩く箇所もありますので十分ご注意ください。また、川の増水時は危険ですから渡らないでください。
高地紅葉

この付近は砂防施設などがなく、自然な姿が残っていることから、海谷渓谷は映画「楢山節考」(1983年公開)のロケ地にもなりました。それを記念した石碑もたてられています。
楢山節考

雄大な自然と大地の営みを見ることができるジオサイトです。


9月 102015
 

こんにちは。石ころです。今日の糸魚川ジオパークは雨降りです。

さて、ジオサイト紹介第6弾は、神道山(しんどうさん)ジオサイトです。
このジオサイトの特徴は、里山の自然と景色を感じることができることです。

ジオサイトの名称にもなっているのが画像で矢印がさしている神道山という山です。
三角形のおにぎりみたいな形をしていますが、これは約100万年前の海底火山の噴出物でできています。
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現在は公園として整備されていて、春から秋まで開園しています。
【神道山公園】 http://www.itoigawa-kanko.net/spot/shindosan_park/
頂上までは1088段の石段があり、頂上には平和の鐘が設置されています。
1088階段02

平和の鐘

神道山の名前の由来として、大国主命が奴奈川姫に会うために通った道であるという伝説がもとになっているとのこと。
その伝説を裏付けるように近くには、姫が産まれたと伝えられている場所があります。
産所

神道山からさらに奥に進むと、低地では珍しいブナの林があります。
大平ブナ林

その近くにはショートゴルフ場「グリーンメッセ能生」があり、センターハウスの「大平やすらぎ館」では温泉に入浴することができます。
【大平やすらぎ館】http://www.greenmessenou.com/#!yasuragi-spa/cq4e
ゴルフ場

やすらぎ館

少し離れるのですが、海岸方面に向かって国道8号線にぶつかったところを西の方に向かい、
木浦川をさかのぼること10分で「長者温泉ゆとり館」に到着します。
静かな集落の真ん中にある古民家を改良した宿泊施設で、こちらも日帰り入浴も可能です。
【長者温泉ゆとり館】http://www.yutorikan.com/
長者温泉

伝説と自然豊かな景観を感じることができるジオサイトです。


8月 062015
 

こんにちは。石ころです。ここ数日糸魚川ジオパークは夏らしい晴天です。

さて、ジオサイト紹介第5弾は、青海海岸ジオサイトです。
このジオサイトの特徴は、海岸で様々な種類の石に出会うことができ、それを活用した様子を見ることができることです。

姫川と青海川に挟まれたこの地域は、上流の地質の違いから多種多様な石が海岸に運ばれてきます。
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運がよければ、ヒスイに出会えるかもしれません。
石ころ

海岸は石ころだけではなく水もきれいなので、海水浴にも最適です。奴奈川姫像が目印のラベンダービーチと、須沢臨海公園の2か所があります。
須沢臨海公園の詳細は糸魚川市ホームページをご覧ください。http://www.city.itoigawa.lg.jp/dd.aspx?menuid=4071
ラベンダービーチ

青海総合文化会館前には、巨大なヒスイ原石が展示されています。これは、保護のため青海川ヒスイ峡から移設されたものです。
ヒスイ原石

敷地内には、様々な種類の石を展示した岩石庭園もあります。学習に最適な場所です。
岩石庭園

ヒスイが縄文時代から利用されていたことを示す遺跡が、寺地(てらじ)遺跡です。この遺跡では主に縄文時代中期から後期にかけてヒスイの加工が行われていたことが、調査によりわかりました。現在遺跡公園として整備されており、使用目的が謎の巨大木柱も復元されています。
寺地遺跡

江戸時代から受け継がれてきた伝統文化も残っています。国の重要無形民俗文化財の「青海の竹のからかい」です。毎年1月15日に行われる小正月行事で、2本の竹を東西に分かれて引き合う奇祭です。
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地域内にある田海ヶ池は水質良好で、平成10年の調査で48種類ものトンボが確認されました。この環境を守るため、保護活動が行われています。
田海ヶ池

ジオパークにおける歴史、文化、地質、環境と様々な一面を見ることができるジオサイトです。


7月 062015
 

こんにちは。石ころです。
近頃の糸魚川ジオパークは、梅雨らしく曇り空が続いております。

さて、ジオサイト紹介第4弾は「権現岳ジオサイト」です。
今までは、海沿いのジオサイトでしたが、今回は山間部に移ります。

このジオサイトの特徴は、雪崩や地滑りなど自然災害の厳しさと天然ガス、温泉などジオの恵みの両方が学べるところです。
ジオサイトのシンボルである権現岳は、地下のマグマが浅い場所で固まったヒン岩でできています。
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古くから信仰の対象となっていた山で、奴奈川姫の住居があったという伝説が残っています。
登山道の傍らに今も祠があります。
白山権現の石祠と直下の須川集落、松の枝の上には佐渡も見えるよ

ふもとには万年雪があり、夏でも雪が残っています。
万年雪2

雪崩や土砂崩れを引き起こし、中でも1986年1月の雪崩災害は13人の尊い命が奪われました。
雪崩の方向を変えるため、災害後に巨大な雪崩減勢柵が設置されました。
雪崩防護柵

温泉宿泊施設である権現荘の隣には、雪崩の仕組みが学習できる雪崩資料館があります。
雪崩資料館

大地の恵みもいくつかあり、天然ガスはその一つです。各家庭で煮炊きや風呂に利用されています。
ガス2

温泉も楽しむことができ、ふもとには温泉街もあります。
温泉
onsen

近くにはシャルマン火打スキー場があり、冬にはスキーヤー、スノーボーダーで賑わいます。
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防災とジオの恵みの両方を学べるジオサイトです。


6月 042015
 

こんにちは石ころです。
約1年ぶりの更新となってしまいました。ご無沙汰しておりまして申し訳ございません。

さて、ジオサイト紹介の第3弾は、親不知ジオサイトです。
このジオサイトの特徴は、断崖絶壁の雄大な景色が楽しめることです。

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この場所は古くから交通の難所で、旅人は苦労して波打ち際を通っていたそうですが、
明治時代に初めて道路が作られました。今はこの道路はコミュニティロードとして遊歩道に
なっています。

コミュニティ

コミュニティロードの途中の岸壁に「矢如砥如」と刻まれています。意味は「砥石のように
平らで、矢のようにまっすぐ」ということです。これは、当時の人たちが道路ができた
喜びと苦労の気持ちを表わしたものです。

岩壁

コミュニティロードの展望台からは、北陸自動車道、国道8号線、海岸沿いの道の三世代の道路が
通っている景色を見ることができます。

三世代

コミュニティロード東側入口の駐車場からは、波打ち際まで降りることができます。

駐車場

途中には旧北陸線のトンネルがあります。現在はイベント時以外は立入禁止となっています。

トンネル入口

さらに下ると波打ち際に到着です。ここでもさまざまな石を見つけることができます。
もしかしたらヒスイも見つかるかも。

海岸

コミュニティロード入口から車で5分ほど東に走ると道の駅「親不知ピアパーク」があります。

ピアパーク

おさかなセンターでは新鮮な鮮魚が並べられており、幻の親不知モズクも買うことができます(無い時もあります)。

モズク

レストラン「漁火」にはジオ丼もメニューにあります。

ジオ丼

翡翠ふるさと館の巨大ヒスイ原石は必見です。国指定天然記念物です。

ヒスイ

雄大な景色と歴史を感じることのできるジオサイトです。


6月 022014
 

こんにちは。石ころです。
今日の糸魚川ジオパークは晴れて暑いです。

さて、ジオサイト紹介の第2弾は、市振ジオサイトです。
このジオサイトの特徴は、旧北陸道の宿場町としての名残が見られることです。

その一つが市指定文化財である「海道の松」です。市振宿の目印になっていたそうです。

machinami

江戸時代には、関所もおかれていました。現在は小学校の敷地となっています。

sekisyoato

弘法大師に関する伝説もあり、水不足に苦しむ人々を救ったとされる井戸が残っています。

koubou

奥の細道との関係を示す史跡も残っています。松尾芭蕉が句を詠んだと伝えられる宿が
あった場所には、木柱がたっており、

kikyouya

句を記した石碑は、長圓寺の境内にあります。

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能楽「山姥」で有名な山姥伝説が残る上路地区は、市振駅から約8キロのところにあり、
白鳥山中腹には、山姥の住まいと伝わる山姥洞があります。

odoriiwa

道の駅「市振の宿」では、東日本と西日本で味付けの異なるカップ麺を購入することができます。

michieki

歴史と東西の違いを楽しむことができるジオサイトです。


5月 092014
 

こんにちは。石ころです

またまたブログをご無沙汰してしまいました。失礼しました。
そこで、各ジオサイトを紹介するシリーズを始めます。

最初は、糸魚川ジオパークの東の端にある「筒石・浜徳合ジオサイト」です。
まち歩き感覚で紹介したいと思います。

このジオサイトの特徴の一つは、筒石地区の漁村集落です。
狭い土地を有効に活用するため、家々は壁を共有し、3階建てが多くなっています。

machinami

筒石港も集落と国道を挟んだすぐ近くにあります。

gyokou

大地の特徴としては、砂岩泥岩互層の露頭があちこちに姿を現わしています。
シマシマ模様がとてもきれいに出ており、化石が見つかることもあります。

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かつて北陸線の筒石駅は、地上にありました。

ekiato

今は、全国でも珍しいトンネルの中にホームがある駅になっています。
改札からは約280段の階段を降りる必要があります。

ekikaidan

筒石地区から少し足を延ばした地区にも見どころはあります。

西隣、藤崎地区にある観音堂では毎年1月17日の夜に
奇祭「裸胴上げ」が行われます。

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東隣の徳合地区は、雪がとけて春になると枝垂桜が地区のあちこちで
咲き誇ります。近年、地区の方たちが桜をめぐるツアーを開催して、
多くの方が参加されています。

sidare

地区内には、徳合城という山城の跡もあります。
鎌倉時代末期から存在していたそうで、戦国時代には春日山城を守る
支城の一つであったと考えられています。

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海と山の特徴を楽しめる、筒石・浜徳合ジオサイトです。

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4月 012014
 

こんにちは。石ころです。
久しぶりの更新ですみません

今日の糸魚川ジオパークは、晴れてとても良い天気です。
山間地の雪もずいぶんとけました。

私たちが仕事をしている建物の前の公園にある梅の木は、たくさん花が咲きました。

ume

桜の木もあるのですが、そちらはまだつぼみです。

sakura.2

さて、本日から新年度ということで、石ころもメンバーが少し変わりました。

今年度も糸魚川ジオパークとこのブログをよろしくお願いいたします。