今日はジオパークガイドの研修があり、
塩の道南部 山口~白池 歩いてきました!
その昔、内陸部に塩を運ぶために使われたのが
塩の道です。海側の糸魚川からは海産物や塩が、
内陸部の長野県からはタバコや穀類が運ばれていました。
昔はもちろん車はありませんので、ボッカといわれる
人々が40キロ、50キロもする荷を担ぎ、
歩牛方といわれる牛使いが、何頭もの牛を操り
歩いていた道です。
糸魚川市内から、長野県小谷村、白馬村、大町市に
続いており、随所に往時を偲ぶものが残っています。
この日は、糸魚川市根知の山口集落からスタート、
長野県との境にある白池まであるきました。
シーサイドバレースキー場前に集合、
まずあるのが山口関所跡です。
関所跡の石碑と毘沙門天のお堂があります。
ここから塩の道資料館へと向かう道に曲がると、
おわしますのが白池地蔵様。
このお地蔵様はもともと白池のほとりにいらしたのですが、
白池のボッカ宿が雪崩で壊滅、集落が消滅したことから
白池から山口の集落に移されました。
白池地蔵様がたたずむ道をすすむと・・・
塩の道資料館があります。(入館料400円)
地域の有志によって収集された、
貴重なボッカの資料が展示されています。
建物自体もとても古く、古民家に興味がある方には
とても興味深いものです!
昔ながらの風景を残す集落をさらにすすむと、
道祖神があったり、仏さまがや石碑が静かに
たたずんでいます。
これは、仏さまと庚申塔です。
背景には雨飾山がみえ、天気の良い日は木漏れ日が気持ちよさそう。
山道に入り、塩の道を往来する人々の目印となったのが
大きな一本杉。杉の大木の根元に大賽の神が祭られています。
ここからは根知谷、雨飾山などの眺望がすばらしいです。
重い荷を運んでのぼってきた旅人は、
この大杉のふもとで小休止、素晴らしい景色を楽しんだのでしょう。
オオザイの神から15分ほど白池方面に歩くと
かつて旅人のためのお茶屋であった日向茶屋跡が。
またしばし歩くと、
白池にでます。
かつて、白池のほとりにはボッカ宿がありましたが、
雪崩によってなくなってしまいました。
ここには、トイレと休憩棟(現在整備中で使えませんが・・・)があります。
塩の道は、大網峠へむけてまだ登りが続きます。
白池や根知谷を眼下に、ブナ林、角間池を通り、大網峠、平岩へと続きます。
今回は曇りのち雨の生憎の天気でしたが、
太陽の出ているときは本当に綺麗な景色に巡り合えます。
車も、時間の節約もいいけれど、
たまには自分の足で歩き、ゆったりとした時間の流れに
身をゆだねるのもいいのではないでしょうか。
歩くからこそ、見えるものがたくさんありますよ。
10月 052011